人は修羅場をくぐるべきなのか?
約20人ほどの部下をもって数年。
特にこの2年近くは壊れたチームに入り込み再建するという事をやってきた。
これはそれほど難しい事ではなかった。
8:2の法則ではないが、壊れたチームの中にも優れた人間は存在する。
その人間たちとどう信頼関係を築くのか?
簡単な事ではないが、底辺である以上、攻略方法は見つかるものだ。
しかし、今はそれ以上の悩みを抱えている。
【人は修羅場をくぐるべきなのか?】
という事だ。
私は修羅場をくぐってきた。恐らく一般的な同世代よりもその数は多いのではないかと思う。これは思い上がりではない。上には上がいるし、自分が優れていると思っているわけではない。
しかし、数多くの修羅場はあった。
あと、数日で数千万売上がなければ会社が赤字とか、架空の売上を代理店にお願いして、翌期に死んでも受注するとか。そんなことが3年続いたり、下半期ごとに黒字化できなければ、取締役が飛ばされるとか。無茶苦茶な利益目標を達成したり、人が極限まで減ったサポート部隊を再建したり。
眠れないことはたくさんあった。
人に相談しても答えがないから、とにかく考えて考えてぶつかった。
そんな一心不乱な姿にご縁を持っていただける方も多く、それが今の私の財産だ。
だから、大体の事では冷静さは失わないし、どんなに圧力をかけられても動じない。
なぜそんなに落ち着いていられるの?と聞かれてもそれは答えようがない。
ただ、なぜ私は修羅場をくぐったのだろう。
逃げることもできたし、諦めたり、誰かにお願いしたりする事もできたかもしれない。
【結論としては、必要に迫られてやるしかなかった。】
としか言いようがない。
自分は何とか乗り越えこえられた。
今後の難局があっても立ち向かう事ができるだろう。
しかし、私の部下はどうだろう。
今の会社の状況で、修羅場と呼べるものは見当たらない。
ただ、人によっては修羅場と感じる事はあるのだろう。
任せて鬱にでもなったら。
そんな事がよぎってしまう。
仕事を任せるのではなく、修羅場を作りそこに放り込むという事である。
今のところ、私自身のポジションを任せられる人材は見当たらない。
そんな人と出会うことはもちろんだが、今の部下からそういった人材が育ってくれることを願っている。だから、修羅場をくぐり、より高いキャリアを目指してみないか?今週に部下と話し合ってみようと思う。
その環境を整えること、それを支えることが私の仕事だと思うから。